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菅原 隆徳; 西原 健司; 辻本 和文; 倉田 有司; 大井川 宏之
Proceedings of 1st International Workshop on Technology and Components of Accelerator-driven Systems (TCADS-1), p.347 - 357, 2011/06
加速器駆動未臨界システム(ADS)は、未臨界状態で外部中性子源により運転されることから、一般的な臨界炉に比べて安全性が高いとされている。本検討では、ADSで起こりうる異常な事象を系統的に整理し、炉心損傷の可能性が考えられる事象について詳細な安全解析を実施することで、ADSが炉心損傷の可能性を包含していないかどうかを検討した。レベル1PSAの結果に基づいて異常な事象を整理し、その結果を踏まえて安全解析を行った結果、対象としたすべての事象で炉心損傷は起こらず、再臨界事故も起こらない結果が得られた。基準外事象においては クリープ破断による炉心損傷の可能性が考えられるものの、その発生頻度は極めて低く、対象としたADSは炉心損傷及び損傷に伴う再臨界の可能性が非常に低いシステムであるといえる。
武井 早憲; 西原 健司; 辻本 和文; 大井川 宏之
Proceedings of 1st International Workshop on Technology and Components of Accelerator-driven Systems (TCADS-1), p.231 - 241, 2011/06
現存する大出力陽子加速器では経験上頻繁にビームトリップ事象が発生するため、加速器駆動核変換システム(ADS)の未臨界炉を構成する機器に対して熱疲労損傷を生じる可能性がある。このビームトリップがADSの未臨界炉を構成する4か所の部位(ビーム窓,燃料被覆管,内筒,原子炉容器)に与える影響を調べるため熱過渡解析を実施した。熱過渡解析では、歪み振幅から許容トリップ頻度を算出する方法を統一するなど、従来の解析に修正を加えた。その結果、許容ビームトリップ頻度は年間回となった。この許容ビームトリップ頻度を現状の加速器の運転データから推測されるADS用陽子加速器のビームトリップ頻度と比較したところ、既にビームトリップ時間が10秒以下のビームトリップ頻度は許容値を満足していた。一方、ビームトリップ時間が5分を超えるビームトリップ頻度については許容値を満足するために、約30分の1に減少させる必要があることがわかった。
辻本 和文; 大井川 宏之
Proceedings of 1st International Workshop on Technology and Components of Accelerator-driven Systems (TCADS-1), p.25 - 32, 2011/06
2008年に、日本の原子力委員会では、分離変換技術のチェックアンドレビューを実施するための検討会を組織した。検討会は、2009年4月に最終報告書を取りまとめた。報告書では、分離変換技術の研究開発に対する基本方針として、軽水炉から高速炉への移行期を含む将来の原子力発電システムに対する研究開発の一部として階層型の研究開発を実施するべきとした。また、ADSの工学的及び経済的成立性を検証するための段階に進むためには、さらなる研究開発や海外機関との連携が必要であるとした。さらに、報告書では核変換システムに対する積分実験、特にMAを使用した臨界実験とこれらの実験を行うことができる実験施設整備の重要性を指摘した。
斎藤 滋; 濱口 大; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 小野 勝人; 松井 寛樹; 菊地 賢司*; 川合 將義*; Yong, D.*
Proceedings of 1st International Workshop on Technology and Components of Accelerator-driven Systems (TCADS-1) (Internet), 9 Pages, 2010/03
マイナーアクチノイド(MA)を核変換するための加速器駆動未臨界炉(ADS)の研究開発が進められている。ADSの未臨界炉心内にあるビーム窓は高エネルギー陽子と中性子の両方の照射を受ける。本研究では、照射された材料の機械的特性を評価するために、SINQターゲット4(STIP-II)で照射されたオーステナイト鋼(JPCA及びAlloy800H)の照射後試験を行った。オーステナイト鋼はフェライトマルテンサイト鋼で考慮する必要のあるDBTTシフトの問題がないといった点でビーム窓材として好ましい。本研究の照射条件は、以下の通りである。陽子エネルギー580MeV,照射温度100450C,はじき出し損傷量6.519.5dpa。すべての照射後試験は原子力機構東海研究開発センターのWASTEFと燃料試験施設で行われた。引張り試験は大気中で、室温、250C及び350Cで行われた。試験後はSEMによる破面観察を行った。室温試験の結果、10dpa程度までは照射量とともに照射硬化が増加するが、それ以上の照射量では、照射硬化が飽和することがわかった。延性も、10dpa付近までは低下するが、19.5dpaでも保たれていることがわかった。また、SEMによる破面観察の結果、すべての試料は延性破断であった。